平成26年度 第24回全国女性建築士連絡協議会の感想(1)

今回は平成26年度 第24回全国女性建築士連絡協議会のE分科会 G分科会のご報告です。
『E分科会:景観まちづくり』 参加者:田中 文代
E分科会「景観まちづくり」には、全国から約30名の建築士が参加し、熱い議論の場となりました。
「日向市(宮崎県)のまちづくり」と、「修徳(京都市)まちなみ文化財」について、それぞれのコメンテータから取り組み過程や現状況の発表があり、その後、活発な意見交換が行われました。
日向市の駅前周辺では、五つの“たまり”~陽だまり、緑たまり、水たまり、風たまり、人たまり~をつくる事でまちに賑わいを取り戻した事、しかし、一歩離れた所では、多くの空き地が生じていることなど、地方都市の抱える身近な問題が発表されました。
また、京都市の中心地に近い修徳地区(烏丸五条の西側)では、数件の空地を1区画としてマンションが何棟も建設され、古都の景観が失われようとしている一方で、近隣・町内会と建築士など専門家で構成するまちづくり委員会の「建築分科会」が、調和した町並みを創造するために話し合う仕組みを提案し、伝統と創造を兼ね備えた美しい町並みを目指して活動しているという発表がありました。
双方の取り組みは、県内においても参考になる事例と考えられ、有意義な時間でした。
『G分科会:高齢社会と福祉住宅』 参加者:森本 千刈
コメンテーターに長野県から、「栄村復興住宅聞き取り調査」、岡山県から、「社会福祉資源を活用して、在宅看護~母の社会復帰まで」について発表して頂きました。
「栄村復興住宅」平成23年3月12日、東日本大震災の翌日、震度6強の被害を受けた。村営復興住宅の設計より携わり、村民が入居して1年経ってから聞き取り調査を行った。住まい手の方々の率直な感想や意見を聞き、今後再び起こりうる大規模災害で復興住宅を造る参考になると発表されました。
「在宅看護」小学校入学前の子供が交通事故に遭い、植物的な状態になりました。ご両親が子供の退院後の環境を検討する中で、どこに相談していいかわからずネットや雑誌で「手すりの会」(高齢者・障がい者のための住環境を提案するボランティア活動をする会)をみつけ代表をしているコメンテーターに設計の依頼をし、手すりの会のメンバーと協力しながら離れの増築を行った事例の発表をされました。現在竣工後、6年が経過しており祖父母の手伝いとヘルパーの導入で、お母さんが職場復帰されました
2件の事例を聞いて、建築士だから出来る事、建築士だけでは出来ない事、これから超高齢社会に向かって行く中で、今から連携のネットワーク作りを考えて行かなければいけないと思いました。
東京に行った際、文京区にある旧安田楠雄邸を見てきましたのでご紹介します。
大正時代にタイムスリップした空間を体験できました。
駅から歩いて、旧安田楠雄邸に向かう途中とても賑やかな商店街があり、こちらも昔へ戻ったみたいで楽しかったです。
